正科生というのは、正規の教育課程によって大学教育を受けるコースのこと。卒業すると通学課程と同様に学士の学位を与えられます。
大学通信教育の場合、学校によっては入学の目的や入学の資格によって、正科生、正科・課程履修生、科目等履修生、科目別履修生、特修生などと入学コースが分かれていることがあります。
正科・課程履修生とは、すでにほかの大学などを卒業して学位を持っていて、免許や資格だけを取るためのコース。どの分野の学位を持っているのかは問わないことが一般的です。
こうした場合は、必要な教科や専門科目の単位のみ取れば免許・資格を取得できる仕組みになっています。
卒業までの所要年数も変わってきます。資格によっては1、2年でOKということも。スピーディーですね。
そして、科目等履修生というのは、一部の科目だけを履修するコースです。大学通信教育で開設する講座のうち、希望の科目のみを選んで受講することになります。
たとえば資格を取るためとか、教養や研修として興味のある科目をピンポイントに受けたいのなら、このコースを利用するといいかもしれません。
ただし、科目等履修生には制限が設けられていることがあります。
在籍期間が区切られていたり、年間の履修単位数の上限が決まっていたり、資格の取得に関係する実習ができなかったり。いろいろな条件が正科生とは異なります。
それでも自分のニーズに合っているかどうか、ご注意を……。
正科・課程履修生コースも科目等履修生コースも、資格や免許取得という目標がある人にとっては、近道でゴールも可能なシステムです。選択肢に入れておきたいですね。
さらに、科目別履修生というコースを設けている大学通信教育もあります。
単位の修得を希望しているわけではないけれど、特定の科目を勉強したい。このような場合にはぴったりです。
入学資格として、満18歳以上であれば学歴は問わないので、オープンなコースともいえるかもしれません。
そして、科目等履修生コースにしても科目別履修生コースにしても、経費の面で見ればお得感もあります。
入学選考料などが必要なほかは、1単位当たりの授業料を納入する形がとられています。自分が必要としている分だけ、むだなくタイトな経費で学べるわけです。
最後に、特修生コースについて。
これは、大学入学資格はないけれど、大学を卒業したい人向けです。中学校を卒業し、入学時に満18歳以上なら入学資格のあるコースです。
このコースはさらに、正科生1年次へ入学したいか、それとも単位には関係なく、教養などのために大学通信教育で開設する科目を勉強したいか、どちらかに分かれます。
正科生1年次への入学希望があるなら、大学通信教育で指定される科目の受講と認定試験をクリアしなければなりません。合格すれば、入学資格が得られます。
ひとくちに「大学通信教育」といっても、学ぶスタイルはさまざま。
自分の望むものと照らし合わせながら、コースを選びたいものです。
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